個々の患者さんの病態に応じ、適切な診療が行なわれるよう、常に心がけています。高度な診療や専門的な診療が必要な場合は、他の医療機関とも緊密に連携をしております。
受診前にお電話を頂けると助かります。当院他科の受診歴があれば予約の取得も可能です。
もちろん、お電話を頂かなくても、他科の受診歴がなくても、当科の受診は可能です。
再診は予約制ですが、予約がなくても出来る限り拝見いたします。
平日の午前中は毎日外来診療を行っています。また、火曜日午後の診療(受付時間12時30分~17時)と、月曜日夕方と水曜日夕方の診療(受付時間17時~18時)を行っております。土曜日の午前中も診療を行っておりますので、学生の方や仕事の忙しい方でも受診できるように診療時間を設定しています。
(なお、木曜日だけは非常勤医の診療となりますのでご了承ください。)
至らない点も多々あるかと思われますが、出来るだけ丁寧かつ円滑な診療を心がけておりますので、ご容赦頂ければ幸いです。
婦人科待合室は女性専用のスペースです。診察までリラックスしてお待ちいただけるよう、柔らかい明りと落ち着いた色合いの待合室にしております。
問診室も診察室も、カーテンと扉による2重の仕切りを採用しており、受診者のプライバシーを守るように配慮しております。また、問診室や診察室は診療に関わる医師・看護師以外のスタッフは出入りしません。診察中は必ず声かけや説明を行い、受診者の不安感や緊張を和らげるように努めています。
私は、2020年度まで大学病院の医局長として臨床、教育、研究および医局運営に携わってきました。浅草病院ではその経験を生かし、地域のかかりつけ医的な役割を担うと同時に、クリニック等では対応困難な疾患が見つかった場合でも、当院で一貫して治療できるように、内視鏡手術等も提供させていただいております。
患者にとって本当に必要と考えられる医療を提供する、というのが私の医療に対する姿勢です。
わかりやすく丁寧な説明と痛みの少ない診察でより良い医療サービスを提供し、女性のトータルヘルスケアを目指していきたいと考えています。
婦人科診療においては、女性医師のほうが安心という声はよく聞かれます。しかし同時に、手術や専門的治療は男性医師に頼みたいという声も聞かれます。
私は男性医師ですが、男性だからこそ尚更女性に対してより細やかな気配りと配慮を心がけているつもりです。女性医師ではないため、気軽にというわけにはいかないかもしれませんが、『上から目線で言われて嫌な気分になった』『説教された』、『診察が雑だった』『痛かった』、『冷たい対応をされた』などの経験があり、今後の受診先で悩んでいる方がいらっしゃいましたら、どうぞご相談いただければ幸いです。
2001年 | 帝京大学医学部卒業 |
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同年 | 帝京大学医学部附属病院 産婦人科学講座入局 |
2003年 | 長野県立こども病院 産婦人科 |
2004年 | 焼津市立総合病院 産婦人科 |
2005年 | 帝京大学医学部附属病院 産婦人科助手 |
2009年 | 帝京大学医学部附属病院 産婦人科医局長、以後2020年度まで兼任 |
2015年 | 帝京大学医学部附属病院 産婦人科助教 |
2018年 | 帝京大学医学部附属病院 産婦人科講師 |
2021年 | 4月より現職 |
1983年 | 東邦大学医学部卒業 |
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1983年 | 東邦大学医学部 産科婦人科学第1講座入局 |
同年 | 東邦大学医学部付属大森病院にて研修 |
1985年 | 東邦大学医学部研究生(産婦人科学第1講座) |
同年 | 社会福祉法人精霊会名古屋聖霊病院 婦人科医員 |
1987年 | 社会保険都南総合病院 産婦人科医員 |
1996年 | 東邦大学医学部 講師 |
2004年 | 東邦大学医学部 助教授 |
2006年 | 東邦大学医学部 教授 |
2022年 | 10月より現職 |
当科で主に診療している疾患は以下の通りですが、ここに記載している内容以外でもご相談は可能です。なお、悪性疾患については高次医療機関に紹介させていただきます。
子宮入り口の細胞にヒトパピローマウイルスが感染し、細胞が異常な状態になったものです。
異常=癌というわけではありませんが、長い間放置すると癌化する危険性もあります。しかし、自然軽快する場合もあるため、異形の程度によって経過観察か手術を選択していただけます。
経過観察の場合3~6ヶ月ごとの検査が標準です。手術する場合は、レーザー機器を用いて子宮頸部円錐切除術か子宮頸部蒸散術を行います。
子宮の筋肉は通常は柔らかいのですが、子宮筋腫はスーパーボールのような硬さのコブです。
多くの場合は治療不要ですが、筋腫の出来ている位置や大きさ、自覚症状の程度などによっては治療対象とします。自覚症状は月経時の出血量が増えたり、月経痛が強くなったりします。お腹が張る、頻尿、便秘、などの訴えもよく聞かれます。
治療方法には手術や薬物療法があり、症状に応じて治療方針を相談させていただきます。
しばしば、月経痛が酷くなり月経時の出血量も増えます。日常生活に支障を来すことが多く、治療対象となる場合が多い疾患です。
ピル内服や子宮内黄体ホルモン放出システムの挿入が有効であり、状況に応じて使い分けを行います。手術も治療選択肢の一つです。
子宮内腔の壁を覆っている部分が子宮内膜組織であり、周期的に増殖と剥離(=月経)を繰り返しています。
子宮内膜症とは、子宮内膜組織が子宮以外の場所(卵巣など)に存在し、そこで月経様の出血を起こす疾患です。
月経痛が酷くなるとともに、卵巣が腫れあがったり、不妊症の原因になったりします。
ピルやジェノゲストというホルモン剤の内服が一般的な治療法ですが、不妊の原因となっている疑いがある場合は、手術を行うこともあります。
子宮内膜ポリープは、多くは2cm未満の小さなものですが、月経時の出血量が増えたり、月経痛が悪化したり、不正出血が起きたりする可能性があります。また、着床障害の原因となる可能性もあります。自覚症状が強い場合や、不妊の原因となっている疑いがある場合は治療の対象とします。治療は子宮鏡手術になります。
子宮頸管ポリープは、子宮頸管の粘膜から発生したポリープです。数mm程度のポリープが子宮口付近に突出し、不正出血の原因となることがあります。
多くの場合は外来診療で捻除(ねじり切ります)可能であり、痛みもほとんどないかごく軽度です。
良性卵巣腫瘍の中には20~30cmほどの大きさになるものもあります。しかし、多くの場合はお腹が膨らんでくるだけで無症状です。よくある訴えが、『太ったと思っていた』というものです。
また、良性卵巣腫瘍の種類で多いのは皮様嚢腫です。嚢腫内部に毛髪や脂肪、歯、骨、皮膚などを含有する腫瘍です。
茎捻転という疾患を発症すると激しい腹痛が出現するため、緊急手術となることもあります。良性腫瘍の治療法は手術による腫瘍摘出です。多くの場合、正常卵巣部分(果物の皮の部分)と腫瘍(果物の身の部分)の境界は明瞭ですので、皮をむくようにして内部の腫瘍のみを摘出し、正常卵巣部分は残しておくことができます。
月経困難症では、月経に伴う辛い症状があり日常生活に支障を来している方も多いです。
子宮筋腫や子宮腺筋症などの疾患により月経が辛い場合を器質性月経困難症、原因となる疾患が見当たらないが月経が辛い場合を機能性月経困難症、と言います。機能性月経困難症には、ピルの内服や痛み止めの内服が適切です。
また、子宮内黄体ホルモン放出システムの挿入も有効です。
それぞれの方に適した治療法を相談させていただきます。
不正出血には様々な要因があります。
子宮頸癌、子宮体癌、ホルモンバランス異常、腟炎、子宮頸管炎、外傷性などが原因として重要です。
排卵期のホルモンバランス変動なども不正出血の要因となります。
月経周期が乱れた状態、あるいは月経が起きない状態です。多いのは、多嚢胞性卵巣や高プロラクチン血症などのホルモンバランスの異常によるものです。その他、子宮頸癌、子宮体癌、急激な体重変動など、様々な理由で同様の症状が起きます。原因が多岐にわたるので、それぞれに応じた対応が必要です。
また、中学生になっても月経が始まらない場合は、原発性無月経の疑いがあります。月経不順も無月経も、放置すると将来に重大な問題を招く可能性があるため、早めの受診をお勧めします。
排卵後から月経前にかけて気分が落ち込んだり、イライラしたり、様々な身体症状が現れます。ピルや漢方、抗うつ薬などの内服で症状が改善する場合があります。
特に妊娠初期は、流産や異所性妊娠の可能性について的確な判断が必要な時期ですので、妊娠反応が陽性であれば早めの受診をお勧めします。妊娠経過が順調であれば、分娩予定施設に紹介させていただきます。
子宮外妊娠とも言います。受精卵が、主に卵管等に着床しそこで出血を起こします。緊急手術となることもあります。
メソトレキセート療法は当院では行っておりません。
子宮内に着床する前に流産する場合や、着床後に流産する場合など様々です。流産していてもなお子宮内に妊娠組織が残っている場合、子宮内の妊娠組織を取り除くために子宮内容除去術を行うことがあります。
妊娠してしまったが出産は難しい、ということはよくあることです。分娩を取り扱っていないため、妊娠12週以降の中期中絶は行えませんが、12週未満なら対応可能です。人工妊娠中絶術については、様々な事情を考慮させていただいております。誰にも相談できなくて悩んでいるばかりでは、時間だけがどんどん過ぎてしまいますので、早めにご相談いただければ幸いです。
人工授精や体外受精については、準備が整い次第開始したいと考えています。
ノルレボというお薬を72時間以内に1錠内服していただきます。妊娠阻止率は85%であり、24時間以内に内服すれば95%です。
腹腔鏡下で卵管を切断します。
主な症状はおりものの増加やのどの症状です。腹痛や腹膜炎、不妊の原因となることもあります。コンジローマでは、陰部や肛門周囲に鶏冠状の小さな突起物が発生します。クラミジアには内服での治療、淋菌は注射、コンジローマは塗布剤やレーザー照射治療になります。
カッテージチーズ様のおりものがあり、強いかゆみを伴うときはカンジダです。その他、細菌性膣炎といって雑菌が繁殖している場合もあります。いずれも洗浄や腟錠で治療します。なかには、完治までに時間がかかる場合や、一旦完治してもすぐに再発する人もいます。
子宮や周囲の臓器を支えている組織が弛緩し、子宮とともに膀胱や腸が下がってきて膣を押し出し、腟壁が外反してきている状態です。
子宮口が膣の入り口付近まで下垂してくるようになると、しばしば、股間にピンポン玉のようなものが触れる、という訴えをされる方がいらっしゃいます。治療は、子宮脱矯正用のリングを挿入しますが、それも脱出するようであれば手術を検討します。
卵巣に残っている卵子が少なくなり、女性ホルモンの分泌量が減ってしまうために起きてくる症状です。ほてり、発汗、冷感、頭痛、肩こり、動悸、イライラなど様々な症状を呈しますが、大事なことは他の重大な疾患(特に、頭や心臓などの病気)が否定されていることです。日常生活への影響が強い場合は、漢方やホルモン補充を検討します。
子宮頸癌、子宮体癌、乳癌、性感染症、超音波検査など、検査したい項目を選んでいただくことが可能です。
当院では、9価ワクチン(シルガード9)の接種が可能です。
風疹ワクチンや麻疹ワクチンなどを妊娠前に接種しておくことが大切です。
月経開始予定日直前からのホルモン剤内服では調節が難しくなるため、月経を遅らせる場合は月経開始予定日より1週間以上前にお越しください。遅らせたい日までホルモン剤を内服していただきます。
月経を早める場合は月経を避けたい時期の1ヶ月以上前にご来院ください。
ピルの中には一般的な低用量ピル以外に、超低用量ピルがあります。超低用量は副作用が軽度なため、低用量ピルが合わなかった方でも内服可能な場合があります。
その他には、年間の月経回数を減らすことが出来るピル、等もあります。あなたに合うピルをご提案させていただきます。
小陰唇が肥大していて尿線が散って困る、自転車等のサドルで小陰唇が圧迫され痛む、美容的に綺麗にして欲しい、など様々なお悩みに対し、小陰唇縮小術を行っています。