脊椎とは一般には背骨(せぼね)と言われているものです。
脊椎(せぼね)とは、頚椎(くび)から胸椎(せなか)、腰椎・仙椎(こし)まで幅広い範囲を指します。
脊椎(せぼね)に病気があると、腰痛(ぎっくり腰)や上下肢(手足)の痺れ(しびれ)や痛みの原因となります。
当院の脊椎外科では、外来通院治療から(急性期・回復期)入院治療まで幅広い範囲の保存治療を提供致します。
手術治療を必要とする患者さんに対しては、脊椎・脊髄疾患の専門的な低侵襲手術(脊椎内視鏡下手術)を行っています。

浅草病院にて脊椎外科を担当しております、山田実と申します。 私は2003年より、お身体への負担を軽減することを目指した「脊椎内視鏡手術(MISS:低侵襲脊椎外科)」に従事し、これまで2,500例を超える手術に携わってまいりました。一つひとつの症例に真摯に向き合い、技術の研鑽を積み重ねてきたことが、現在の診療の礎となっています。
脊椎内視鏡手術は、神経に近接した部位を数ミリの視野で扱うため、緻密な操作が求められます。私は、日本整形外科学会が定める『脊椎内視鏡下手術・技術認定医(2種MED・3種FELD)』の両資格を取得しております。 これらの認定資格に基づき、的確な診断と、低侵襲な治療の両立を目指しております。常に安全を最優先に考え、精度の高い手術を提供できるよう日々実践しております。
脊椎外科医として、私は常に自らに戒めていることがあります。それは「手術が適切に行われても、術前の神経ダメージが深刻な場合には、症状を完全に取り切ることが難しい例がある」という医学的な事実です。 この厳粛な事実を胸に刻み、私は25年以上にわたり自らの症例を詳細に分析し、国内外で学術発表を続けてきました。患者様の状態を正確に見極め、適切な治療方針をご提案すること、そして誠実な対話を通じて納得して治療に臨んでいただける環境を大切にしています。
私自身、かつて腰椎椎間板ヘルニアを患い、脊椎内視鏡手術(FELD)を受けた経験があります。その経験があるからこそ、患者様が抱える「歩けない痛み」や「不安」を、実体験として理解しております。不安を抱えて来院される方が、少しでも心穏やかに治療へ進めるよう、丁寧なコミュニケーションを心がけています。
1999年から現在に至るまで、症例データを学会・論文として発表し続けています。再手術例や多椎間除圧など、専門的な技術を要する症例に対しても、これまでの知見を活かして真摯に取り組んでいます。
山田 実の 関連業績(27年分):論文・学会発表の詳細はこちら※これまでの学術的取り組みをすべて公開しています。
『どこに相談すればよいのかわからない。』 『手術を受けるべきか迷っている。』
そのような時は、どうぞ気兼ねなくご相談下さい。小さな不安にも丁寧に耳を傾け、患者様にとって最も適した治療法を、共に考えてまいります。
| 平成11年 | 川崎医科大学医学部卒 |
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International Cadaver Workshop for Percutaneous Endoscopic Spine Surgery 2012(KOMISS Hands-On Course)
November 17-18, 2012 Seoul, Korea

腰椎椎間板ヘルニア手術などにおいては、僅か7mmサイズの皮膚切開でヘルニアを摘出する、経皮的内視鏡下ヘルニア摘出術を導入しています。
『脊椎内視鏡下手術・技術認定医(2種・後方手技、3種・経皮的内視鏡下脊椎手技)』の資格を取得しています。
2種脊椎内視鏡下手術認定医は全国で130名程度、3種認定医は全国で30名と、まだ少数の資格です。















脊椎内視鏡手術で扱う病気の中に、『腰部脊柱管狭窄症』という病気があります。神経の通り道である脊柱管が狭くなり、中を通る神経や血管が圧迫され、血流が悪くなり腰や脚の痛みしびれが起こる病気です。この病気は、背筋を伸ばして立っていたり歩いたりすると、脚に痛みやしびれが出て歩きづらくなります。しかし、前かがみになったり、腰かけたりするとこの症状は軽減します。脊柱管は前屈で広がり、後屈で狭くなる現象があり、脊柱管狭窄があると、この症状が出やすくなります。これは特徴的な症状で、歩行と休息を繰り返す間歇性跛行(かんけつせいはこう)と言います。進行すると、脚の力が落ちたり、肛門周囲のほてりや尿の出が悪くなったり、逆に尿が漏れる事もあります。重症になる前に手術が勧められます。
手術については、通常ですと、背中を大きく切開し、椎弓切除術という大きく骨を取り除く手術を行います。
筋肉を大きく切る為、腰痛や腰の動きの制限、側弯症・後弯症の進行に伴う姿勢の悪化などが問題になります。当院では患部を、ピンポイントで治療する『内視鏡下椎弓切除術』を行っています。
3椎間の多椎間手術であっても、人差し指程の小さな切開で筋肉、靭帯、骨のダメージを最小にして神経を開放する術式です。
術後の痛みや動きの制限も最小で済みます。
短時間、かつ正確に行う事を心がけています。






脊椎圧迫骨折は寝たきりの原因となる怖い病気です。骨が弱いと自然に背骨が折れてしまうこともあります。我が国においては、高齢化が進み、この病気はますます増えています。骨折治療には3カ月間寝たきりで治す保存的治療と、手術治療の大きく分けて二つがあります。長期の臥床は体に様々な悪影響を及ぼすため、早めに骨を治し起き上がれる状態にする必要があります。
当院では、X線透視下で経皮的に実施する脊椎圧迫骨折の新しい治療法を取り入れています。折れた背骨に特別な器械で人工骨セメントを注入し、折れた背骨を固める手術です。手術時間は30分程度で早期の離床が期待できます。
適応は急性期脊椎圧迫骨折、椎体偽関節(古い圧迫骨折の骨癒合が得られない状態)、多発性骨髄腫又は転移性骨腫瘍による有痛性脊椎圧迫骨折などです。僅か3~4㎜の皮膚切開で行う手術です。脊椎脊髄外科指導医の資格と特別なトレーニングを受け認定証を持っている医師が実施できます。当院は実施可能施設で、この治療を行っています。






腰椎椎間孔とは神経根(神経の枝)が通る腰椎の左右側方にある孔です。この孔が椎間板ヘルニアや加齢変性した靭帯や骨によって圧迫され、狭窄を生じる病態です。この狭小化により、神経組織の障害あるいは血流の障害が生じ、下肢のしびれや疼痛、間欠性跛行、筋力低下といった症状を呈すると考えられています。腰椎の側弯、すべりや不安定性が存在する場合は、椎間孔の狭小化を生じやすくなります。
一見、脊柱管狭窄症が無くても強い痛みを伴うことがあり、診察で見落とされる場合があります。
椎間孔は背骨の椎間関節の奥にあります。通常の手術では、椎間孔狭窄を治す為に椎間関節を切除します。椎間関節を切除すると背骨の安定性が損なわれて不安定になる為、大きく切開して背骨を固定する手術が必要になります。
当院では、経皮的内視鏡で実施する、経皮的内視鏡下椎間孔拡大術 PELFを取り入れています。専用のダイヤモンドのドリルで患部のみを削っていきます。手術操作で背骨がグラグラになる事は無い為、固定手術を避ける事ができます。









L5/Sは他の椎間と比べ椎間板の変性・老化を生じやすく、椎間板の隙間が狭くなり易いです。仙骨などの大きな骨もあります。第5腰椎分離症を伴っている場合もあり、神経の周りの癒着が強い場合があります。より神経を愛護的に扱う必要があります。
当院では、このような場合でも内視鏡下に安全に手術を行っています。
全ての脊椎内視鏡手術中に神経モニタリングシステムを用い安全に配慮して行っています。




頚椎椎間孔とは神経根(神経の枝)が通る頸椎の左右側方にある孔です。
この孔が椎間板ヘルニアや加齢変性した靭帯や骨によって圧迫され、狭窄を生じる病態です。この狭小化により、
神経組織の障害あるいは血流の障害が生じ、上肢(腕・手・指)のしびれや疼痛、筋力低下といった症状を呈すると考えられています。
椎間孔は(首の)背骨の椎間関節の奥にあります。
当院では、内視鏡で実施する、内視鏡下頚椎椎間孔拡大術 MECFを取り入れています。
専用のダイヤモンドのドリルで患部のみを削っていきます。1㎜の鋭匙鉗子や1mm骨切除鉗子を用いて精密に手術を行っています。術後の疼痛も僅かです。
頚髄・頚部神経根は、より神経を愛護的に扱う必要があります。
当院では、このような場合でも内視鏡下に安全に手術を行っています。
全ての脊椎内視鏡手術中に神経モニタリングシステムを用い安全に配慮して行っています。

